変な覚え方
おいしいはちみつを買って来た友人がはちみつを分けてくれた。
有名な養蜂場のはちみつでおいしく、お値段も結構するらしい。
ありがとうと言いながら、少しはちみつの話をした。
友人が、春になるとミツバチがバサバサ、バサバサ飛ぶんだよ。と言ったところで、聞き流したほうがいいのかと思ったが、少し話を止めて、えっ、今、なんてい言った?
ミツバチがバサバサと飛ん
そこ。そこおかしいよ。
どこ?
いやいや、蜂はブンブンでしょう。
いやいや、バサバサだよ。
え~っどれだけ大きな蜂なんだよ。それはないだろう。
小さい時からバサバサと言っていたよ。
ぶんぶんぶん蜂が飛ぶ♬って言う歌小学校の時習わなかった?
習った記憶はあるが忘れた。
でも、バサバサは鳥だろう。じゃあ、すずめは?
パタパタ
じゃあ、鷲は?
バッサ,バッサだよ。
普通だな。
普通だよ。
ミツバチは?
バサバサだよ。
いやいや、おかしいだろう。じゃあ、カラスは?
バサバサだよ。
カラスとミツバチが同じかよ。じゃあ、もう一度聞く、ミツバチは?
バサバサだよ。
わっはっはと、漫才のネタみたいな会話を繰り返し、結局、友人は折れずに話は終わった。
最初に覚えたものが常識になるのか?
このことについて考えてみた。
小さい時から、言っていた、と言っていたが、僕も小さい時にバサバサで覚えると、それが普通になって、誰かに指摘されたり、何もなければ、蜂はバサバサと言ってしまうのだろうか?
少し違うが、犬の鳴き声はアメリカではバウバウと言うらしい。日本ではワンワン。
雷の音も日本ではピカッ、ゴロゴロっていう感じだけど、韓国ではウルルンカンカンって表現されていると聞いて、同じ雷でここまで違うのかと笑ってしまったことがある。
外国と比べるのもどうかと思ったが、アメリカでは犬の鳴き声は小さい頃からみんな、バウバウと言い、雷も韓国では小さい頃からウルルンカンカンと言っているということは、友人は間違っているのではなく、最初にどう習ったか、とか、どう感じて、どう表現したか、というだけだと思うと、なんとなく納得した。
しかし、この年まで蜂はバサバサなど誰かに指摘されなかったのか?ありえない。
昆虫の羽ばたく音を鳥の羽ばたく音に変えるだけで概念が一気に変わるのか。それだけで何か楽しくなってくる。鷲の羽ばたく音がブーン・・・それだけで面白い。
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